1609年、イタリアのガリレオ・ガリレイが、手製の望遠鏡を最初に向けたのは月でした。そして、月面が起伏に富んでいることを発見、月の表面を克明にスケッチしました。
このスケッチには月のクレーターや「海」の様子がかなり正確に描かれています。また、太陽の光によってできる影の長さから月の山の高さまで計算しています。また、月はいつも同じ面を地球に見せていますが、月の軌道などの関係から、実際には月の全表面の59.4%を地球から見ることができると発見したのもガリレオ・ガリレイでした。
その後、ドイツの天文学者ヨハン・へべりウスは5年間に渡り月を望遠鏡で観測、1647年、『月面誌』を出版しました。この中で、彼は250ほどの月の地形に名前をつけましたが、この名前の付け方は地球の似たような地形から名前を持ってくるというやり方でした。この内、アペニン山脈やアルプス山脈は現在でもそのまま使われています。
1651年、イタリアのジョバンニ・リッチオールがさらに詳しい月面図を発表。月面の暗い部分を「海」と呼びました。また、クレーターには有名な天文学者や哲学者の名前を付け、現在でもこの方法は使われています。
実際には水が無いのに、なぜ「海」と呼ぶのか疑問に思っている方も多かったかもしれませんが、実は、既に17世紀からそう呼ばれていたのですね。
そして、月の運動は近代科学最大の発見にも重要な役割を果たしています。ニュートンの万有引力の発見です。ニュートンは、木から落ちるリンゴを見て、万有引力を発見したといわれていますが、実際は、月の運動を計算し、なぜ月が地球から飛び去ってしまわないのかを考えていました。
そして、ついにそれが万有引力であり、地上で落下するものに働く同じ力であるという結論に達したとされています。ニュートンの研究に、月が大いに貢献したわけですね。