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月へ旅する「宇宙旅行」小説の最も古いものは?

2世紀に、ギリシアのサモス島に生まれたルキアノスというソフィスト(教育家・詭弁家)が書いた『本当の歴史』という作品が、人類史上初の宇宙旅行小説と言われています。

ある帆船が大嵐に巻き込まれ、船は強い風に吹かれて空高く舞い上がります。7昼夜に渡って空を浮かんだままさまよい、8日目に到着したところは、何と月世界でした…

というストーリィなのですが、この作品には、宇宙への旅・月への到着・月世界の記述・地球への帰還などが描かれています。まさに史上初の宇宙旅行物語といってよい作品でしょう。さすがにロケットはまだ登場しませんが…。

ギリシアのルキアノスから800年ほどたった1010年、ペルシアの詩人フィルダウシが発表した叙事詩『シャー・ナーマ』にも、玉座を鷲に引かせて天を目指して飛び立つ王が描かれています。しかし、この王も鷲が疲れて飛行できなくなり墜落してしまいます。

その他、16世紀末になるとロドヴィコ・アリオストという作家が書いた『オーランド・フリオソ』という作品では、赤い4頭の馬に牽かれる馬車で月へ飛んでいます。その後もケプラーやシラノ・ド・ベルジュラックなどが、月へ飛び立つ物語を書いています。

ところで、古今東西を通じて、一番多く書かれたSFのテーマは月世界旅行ものといわれています。それだけ月は私たちにとっては馴染み深い天体であるわけですが、本格的に月へ飛ぶロケットが登場するのは、19世紀のジュール・ヴェルヌの登場を待たなければなりません。

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