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ロケットに乗って月へ飛ぶ…。惑星間の宇宙旅行…。
2世紀に、ギリシアのサモス島に生まれたルキアノスというソフィスト(教育家・詭弁家)が書いた『本当の歴史』という作品が、人類史上初の宇宙旅行小説と言われています。
ロケットを科学的に定義付けるとすれば次のようなものになるでしょう。
はるか太古の昔より、私たちの先祖は夜空の月を仰ぎ見て、さまざまな思いをつのらせてきました。科学的知識の乏しかった時代、夜毎に変化する月の満ち欠けは、どれほど神秘な現象として写ったことでしょう。月は、遠く遠く目で見ることは出来るけれども、決して手の届かない別世界でした。それゆえに夢をかきたてられ、様々な伝説と神話に彩られてきました。
ゲルマン神話や北欧神話、北米先住民、メキシコ、古代インド、インドネシア等では、月の女神のお仕事は、糸を紡いだり機を織ったりすることです。これだけ世界の広いエリアに、文化の異なる民族に分布しているのにもかかわらず、彼女たちが織る布や糸には奇妙な一致点があります。
「月」と聞いて、最も素朴に連想されるものは何でしょう?ロケットやアポロ計画と答える以前に、「お月見」とか「ウサギが餅搗きをしている」と答える方々が多いのではないでしょうか。
日本人なら誰でも知っている『忠臣蔵』。よほど私たちの心の琴線に触れるテーマなのか、今でも12月になると必ずTV等で取り上げられたりドラマ化されたりします。| 宇宙船の発射される場所 | ヴェルヌの作品ではアメリカ、フロリダ半島の西海岸。アポロ計画ではアメリカ、フロリダ半島の東岸。※フランス人のヴェルヌが、なぜアメリカのこの地を選んだのか全くの謎といわれています。 |
| 乗員数:どちらも3名 | 宇宙船のカプセル:ヴェルヌの作品では円錐型、底辺の直径2.7メートル、重量8.7トン。アポロ計画では円錐型、底辺の直径3.1メートル、重量6トンでほぼ同じ位の大きさといえます。 |
| 宇宙船の名前 | ヴェルヌの作品では「コロンビアード」。アポロ計画では「コロンビア」※これは…ひょとしたら、アメリカ人のほうがヴェルヌに敬意を示してこの名前にしたのかも…??? |
| 生命維持装置 | 飛行士に酸素を供給する装置。どちらも積んでいた |
| 軌道修正用小型ロケット | どちらも取り付けてあった |
| 地球への帰還 | ヴェルヌの作品⇒太平洋上に落下、カプセルを救出するために船が落下地点に向かうが、浮力により海面に浮かんでいた。おまけに、このカプセルには、なぜか星条旗がついている!アポロ宇宙船⇒パラシュートで海上に着水、支援船により回収される。 |
アポロ以降の宇宙開発に貢献してきたスペースシャトルも、2010年ごろには引退予定です。新たな宇宙への輸送手段として考えられているのは「スペースプレーン」です。
飛行機のように水平に地上を離陸し、宇宙ステーションまで行って又戻って着陸します。空中の酸素を取り入れるジェットエンジン利用して、翼に空気を受けることで上昇。空気がなくなるとロケットエンジンに切り替えて推進します。一段式と二段式が考えられており、
1段式:飛行場から離陸して飛行場に戻る
2段式:一段目のジェット機の上に2段目の宇宙機を載せて離陸
高度2万メートルで一段目から切り離されてロケットエンジンを点火、宇宙へ!
また、JAXAでは「観光丸」と同じように垂直に離着陸して再利用できるロケットの研究を進めています。2段式のスペースシップワンで、高度15キロで母船から切り離されロケットエンジンに点火します。
また、アメリカの月面基地建設計画準備として、2014年頃、月面への宇宙飛行を再開する予定ですが、日本もこのプロジェクトに参加、2025年頃には、日本が開発した人型ロボットを月面基地に住まわせる予定です。
日本のロボット技術は、今、世界で一番進んでいるため、基地の建設でも大いに役立ってくれるに違いありません。食料や水・生活空間の設計など、さまざまな課題が山積みですが、2040年頃からは月面基地に人間が常駐できるようになると言われています。
月に基地があると、宇宙の研究がしやすくなります。宇宙空間のエネルギーを利用する方法や、月の資源の開発など、月面基地の建設は大きな期待が寄せられています。
◆参考文献◆
『世界の女性史(T)神話の女』 評論社 大林太良編
『空と月と暦』 丸善 米山忠興
『月のミステリー』教育社 ニュートン別冊
『大江戸生活体験事情』 講談社 石川英輔&田中優子
『日本SFこてん古典@』 早川書房 横田順彌
『母子像』 新潮社 筒井康隆
『ロケットの昨日・今日・明日』裳華房 的川泰宣
『宇宙ロケットの本』日刊工業新聞社 的川泰宣
『もっと知りたい!ロケットの歴史と未来』理論社 (監修)宇宙航空研究開発機構
宇宙教育センター
◆参考URL◆
JAXA 宇宙航空研究開発機構
http://www.jaxa.jp/
宇宙教育センター
http://edu.jaxa.jp/
月探査情報ステーション
http://moon.jaxa.jp/
現在、世界各社の旅行会社が乗客を乗せて宇宙空間を飛ぶ「宇宙旅行」を受付中です(マジです)イギリスのヴァージングループは、ひとり約19万ドルで二時間の宇宙旅行サービスを予定。
日本でも、JTBが幾つかのコースを設けています。「月旅行」「軌道飛行」「宇宙体験飛行」「無重力体験 アメリカ&ロシアにて」宇宙旅行保険も2007年6月に販売開始されています(←マジです)
JTB http://www.jtb.co.jp/space/
また、日本ロケット協会は1993年以来、宇宙観光旅行の可能性のために研究を続けてきました観光宇宙ロケット『観光丸』は、宇宙旅行用の機体で、液体水素と液体酸素を推進力とした1段式のロケットで、何度も繰り返し使用できるものです。既存の空港のそばに建設する宇宙港から打ち上げ、地球を2周まわって帰還する予定。飛行時間は約3時間ですが、オプションとして24時間コースも予定しているとか。宇宙飛行士の訓練を受けていない普通の人でも参加できるそうです。
気になるお値段は、お一人さま295万円を予定。3時間でこのお値段が安いのか高いのかは、各々の価値観次第ではないでしょうか。2016年を目途に運用予定とか…。今から頑張って貯金すれば宇宙旅行も夢じゃない!?
筒井康隆氏の短編に『巷談アポロ芸者』という作品があります。月面に降り立つアポロ11号の宇宙中継を実況中継する、TVの特番に掛け持ちで出演するSF作家を、筒井氏一流のギャグとドタバタで描いたものです。その前半部分は、確かに当時の空気?がかなり正確に書かれています。
いよいよアポロ11号が発射されてからは、お祭り騒ぎのようで、TVをつければどの局もアポロ一色。当時の新聞のラジオテレビ欄を見ると、月着陸当日は、日本時間の正午から夜まで、びっしりとアポロの特番で埋まっています。
だって、家庭のお茶の間のテレビで、月に降り立つ人間をリアルタイムで見られるんですよ!夜空の彼方に浮かぶ、あの月の上を人間が歩く姿が宇宙生中継で見られるなんて…。誰もが、歴史的な瞬間をこの目で見たいと思ったものです。今のオリンピックやワールドカップの熱狂どころではない…と言えばお分かりでしょうか。
あの当時、多くの日本人は夜空の月を見上げて「あの上を、人間が歩いたんだなあ…」と不思議な気持ちで語り合ったものです。そして、「やっぱり月にウサギはいなかったね」というのが定番ジョークになったものでした??
3人の宇宙飛行士を乗せたカプセルは、7月24日午後0時50分、ハワイの南西約1500Kの海上に着水。無事に収容され、国家目標は、こうして達成されました。
その後もアメリカは月に人を送り続けました。人間が宇宙を目指すことのロマンと情熱を、全世界の人々に極めて劇的な形で見せたアポロ計画は1972年12月7日、アポロ17号をもって終了しました。最後のアポロ宇宙船は、1975年に旧ソ連の有人宇宙船ソユーズと地球を回る軌道上でドッキングし、アメリカと旧ソ連が協力した最初のプロジェクトとなりました。旧ソ連との宇宙競争!から誕生したアポロ宇宙船は、最後に旧ソ連との共同飛行をし、その使命を終えました。
アメリカがアポロ計画に投入した全予算:約239万ドル(約18兆6000億円)1回の飛行にかかった経費:4億4500万ドル(約1600億円)
アポロ計画によって達成された数々の宇宙技術は、その後も、ポスト・アポロ計画として惑星探査計画やスペースシャトルやスペースプレーン計画に受け継がれています。
月を夢みたロケットは、こうしてその思いを果たしました。ロケットが次に夢みるのは、どの星でしょうか?
人類は、ギリシア神話のイカロス以来の夢をかなえましたが、まだまだ太陽系にとどまっているにすぎません。ロケット技術は知識のリレーと言われているそうですが、紀元前から始まった人類の夢とロマンと憧憬の結晶であるともいえます。遠い将来には、太陽系を離れて、さらに遠く遠く別の銀河を目指す事も可能かもしれませんね。
1969年、7月20日、午後4時17分40秒。アポロ11号の月着陸船イーグルは月面に無事着陸しました。打ち上げから102時間45分40秒たっていました。アームストロングは地上に送信します。
「こちら、静かの海。イーグルは着陸した。」
そして、同じく20日の午後10時56分15秒、アームストロングは初めて地上に降り立ちます。月面に人類の第一歩を印した歴史的瞬間でした。
" Tha't one small step for a man,
but one giant leap for mankind "
このときアームストロングが発した言葉です。日本語に翻訳する人によって、微妙に言葉が違うので、原語のまま紹介しました。韻を踏んだ美しい詩的な文章です。
大意は「この一歩は、一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大なる一歩である」ということです。20分後、もう一人の飛行士オルドリンも月面に立ちました。2人の月面活動はテレビ中継され、地球上の数億人の人々が固唾を呑んで見守っていました。
その後、月面での活動を終えたのが21日午前1時9分。午後1時55分にイーグルは月面を離れて、午後5時30分に上空の司令船コロンビアとドッキング、2人はコロンビアに乗り移り、翌日の22日午前0時55分、月の軌道を離れて地球へ帰還する軌道に入りました。